はじめに(HP移行後)

 エジプトが大好きなわたしは,毎年1回以上合計20数回の訪問を経て,ついにルクソールでの暮らしを手に入れました。  移住時に友人に勧められて,近況報告のブログ「ナイルを渡る風」を書いておりますが,ルクソール生活2年目を迎えるころ,何か面白いことができないか,と考え,ルクソールの遺跡案内を作ろうと思い立ちました。実際,わたし自身がエジプトを旅するときには,ガイドブックやら専門書,各種WEB記…

続きを読む

ルクソール(テーベ,ワセト)

 古代ギリシアの偉大な詩人ホメロスが百門の都と謳った, 古代エジプトの王都テーベの所在地である現在のルクソールは,カイロからナイル川を南へ約600kmさかのぼった地点に位置しています。  この地は,古代の上エジプト第4ノモスに属し,古代エジプト名ではワセトと称されていましたが,ギリシア人によりテーベ(テーバイ)と呼ばれました。この地方の神であるアメンの信仰の中心地として, また中王…

続きを読む

ルクソールの歴史概要

 ナイル西岸の台地上で,旧石器時代の多くのフリント製石器が発見されており,非常に古くから,この地に人類が住んでいたことがわかっています。古王国時代までテーベの集落は小規模なものでしたが,第1中間期にこの地方の豪族の力が強大となり,第11王朝(テーベ侯)として北の勢力(第10王朝)とエジプトの覆権を争うまでになりました。紀元前2040年頃,第11王朝メンチュヘテプ2世が国土を再統一し,テーベも歴史…

続きを読む

エジプトの歴史

先史・先王朝時代 人類の歴史は300万年といわれているが、ナイル川のほとりに人々が集まり生活するようになったのは、今から約数十万年前にさかのぼる旧石器時代前期のことである。地球の環境は時代によって異なるので、この頃のナイル川流域は今と比べると、もっと温暖な気候だったと考えられる。河畔には野生動物が棲み、人々はその動物を追って暮らしていた。石器を器用にこしらえ、動物を捕り、豊富に実る果実を集め、…

続きを読む

古代エジプト史の時代区分・年代

古代エジプト史の王朝区分は,紀元前3世紀のプトレマイオス朝時代のエジプト人神官のマネトンがギリシア語で著した「エジプト史」に基づいています。 古代エジプト史の時代区分・年代 王朝以前  前期新石器時代(紀元前7050年-紀元前6700年)  中期新石器時代(紀元前6000年-紀元前5500年)  後期新石器時代(紀元前5400年-紀元前4400年)  ファイユーム文化(紀元前55…

続きを読む

ルクソールの歩き方

 新王国時代を中心とする数多くの遺跡があり,駆け足で回っても3日は必要。昼間は,東岸の観光に1日,西岸の観光に2日,夕方から夜にかけて1晩をルクソール神殿(20時閉場),もう1晩はルクソール博物館(21時閉館)の見学はいかがでしょうか。 飛行機 カイロからルクソールへは所要約1時間10分。 ●空港から市内へ 空港方面からルクソール市内方面へ向かうマイクロバスもあるようですが,乗り換えが…

続きを読む

ルクソール東岸の繁華街

お土産物屋の並ぶスークは,ルクソール神殿の東側にある広場の北東方面にあります。値段交渉が必要ですが,エジプトの人々と触れ合える楽しい場所です。 (ルクソール駅から船着き場までの経路) 繁華街はルクソール神殿前の広場から駅前にかけて伸びるマハッタ通り,駅前の通りは,マンシェイヤ通り,少し奥にあるのがテレフィジョーン通りなどです。 マハッタ通り,マンシェイヤ通りには,安宿や軽食…

続きを読む

東岸遺跡の見どころ

 ナイル川東岸地域には,南北二つの巨大な神殿が建てられています。北のカルナク神殿と南のルクソール神殿です。ルクソール神殿は,カルナク神殿の付属神殿として造営されたものです。また,ルクソール周辺地域から発見された出土品を収蔵・展示しているルクソール博物館も必見です。ルクソール神殿の北東にはミイラ博物館があります。    カルナク神殿とルクソール神殿の間には,スフィンクス参道が設けられています。…

続きを読む

ルクソール神殿 Temple of Luxor

 カルナクのアメン大神殿の付属神殿として建立された神殿です。古代にはカルナクのアメン神が年に1度ルクソール神殿を訪れるオペトの大祭が華やかに行われました。すでに中王国時代には,この地に神殿が造営されていましたが,現存する神殿の大部分は,第18王朝アメンヘテプ3世と第19 王朝ラメセス2世が建立したものです。神殿は,その後もコプト時代には教会として利用され,イスラーム時代には,1243年に亡くなっ…

続きを読む

ルクソール博物館 Luxor Museum

★ルクソール博物館とミイラ博物館は,14時から17時は休館★ 詳細はルクソール博物館 〜テーベの栄光〜 ルクソール神殿とカルナク神殿との間の河岸通りに面して位置する,1975年に開館された近代的な建物。古びてきたとはいえ,展示の方法や効果的な照明の使用など,第1級の内容をもつ博物館です。クルナ村を含む,ルクソールを中心とする地域に存在する数多くの遺跡から発見された代表的な遺物が,先王…

続きを読む